22日金曜夜の三

「始めまして『おぱんちゅ』です。……正直セ●クスは確実な状態で楽しんで頂けると思います。」
「……確かにその疑ってかかる姿勢も大事だと思います。
ですが今一度だけ疑う姿勢をやめて自然体で利用してみてください。
きっと良い結果をもたらしてくれるはずです。
お客様が【本気】であるようにまた異性の方も【本気】なんです。」

だってさ、ギャハハハハハッ!
「始めまして『おぱんちゅ』です」
「【本気】と書いて「マジ」と読む!」
アーハッハッハ、イーヒッヒッヒッー、あー苦しいよー!
今時、こんなんに引っ掛かる奴いるんかね?
いや、いる、確実にいる。
たとえば、今回の飲み会を企画したT君。
彼は、会社の近くにいる野良猫のお腹を大きくさせたという噂を、
みんなから「もしかして、本当?」と思われていたような人物。
また、AV女優と素人男性の絡みビデオ企画に応募したが、
仕事が終わらなくて集合時間に間に合わなかった「クヤシイーッ!」という経歴の持ち主でもある。
全身の血が一瞬にして下半身に集まり、
脳が機能停止してしまうT君ならばどんな引っ掛けメールでも通用する。
そこにエロがあるならば。
さて、そのT君、有楽町の焼き鳥屋で、隣のテーブルや後ろのテーブルにいるエロっぽいOL見て早くも脳停止状態、
「どうします?なんて声掛けます?」と、うわごとのように繰り返している始末。
使い捨てカメラを取出し俺をとるフリして、しっかりとエロエロOLをバシャバシャ撮ってるし…。
店を出て解散してから真っすぐ家に帰ったのか心配だ。
ちゃんと、かわいい妻と娘の待つ家に帰ったろうか?
T君、まったく困ったものだ。

あ〜と、そうそうT君、写真プリントできたら速やかに俺んところに届けるように。
まったく困ったもんだ、俺というやつも…。