剥き出しの音

窓から入り込むビル解体の音。スピーカーから流れるエリック・ドルフィーの音。恐ろしいくらいにマッチする。コンクリートを砕く音、エッヂの効いたアルトサックス、重機の軋む音、駆け巡るバスクラ、解体音が音楽となり、ドルフィーの紡ぎが解体の音に。メロディーに甘んじていない、剥き出しな音。不定期なリズムだけを手掛かりに音を聴く。奴の内に流れる音、俺の内にある音。