雷と避雷針

雷は、なぜ避雷針に落ちるのか?
わかる?
俺は?
わからん!
高いとっから雷がババババって宙を走ってくるじゃん、
雷は、走りながら「避雷針はどこだ?どこだ?」って探してるん?
目があるんかい?
避雷針に落ちてやろうという意思があるんか?
なんでそこに落ちるん?
宙には「全ての道は避雷針へ通じる」という見えない道があるん?
わからん?わからん?

などと、頭を「???」で一杯にして、
次から次へと溢れ出てしまう記憶の連鎖から自分を救いあげる。
この方法でうまくいったことは今まで一度もないのだが、
増えていくばかりの「?」と溢れるばかりの過去が喧嘩して眠くなり「寝逃げ」でなんとかその場しのぎ。