読んでもらえぬ恋文の、かれこれ6通目くらい?

あなたに初めて会ってすぐに俺は感じたことがある。
「恋の歌」や「愛の歌」「失恋の歌」
あるいは「自分を探している渦中の歌」「希望の歌」などの歌々は、
あなたは既に自分のものして歌えていた。
自分の心のままに歌っていた、
それはそのような実体験があってのことだろうし、
経験を歌に活かせる抜群の能力を持っているから。
さてと…、
↓ここから暴論注意!
けどねー「恋愛の歌」や「自分を省みる歌」なんていう『日常に毛が生えた程度の歌』なんて、
売れることが大好きなテレビタレント的な歌手に歌わせておけばいいんじゃーっ!
「一人じゃないから〜♪」んんん?
『何を吐かしてけつかるねんッ!
人は誰しも普く全員洩れなく【独り】なんじゃーボケっ!』
『【独り】であることに徹底的に打ちのめされ、
道に倒れて泥水飲んでから【人】は始まるんじゃコラっ!』
あるいは
『絶望、絶望的喪失、虚無、に押し潰され
《もう死んだほうがましや》と思いつめ底無し沼に身を投げ出した、
たまたまそこにいたヘラブナ釣りのおっちゃんに私は釣り上げられてしまう。
おっちゃん迷惑そうな顔で「なんやヘラブナやないんかい、ケッ!」
そして私は、自分が死ぬというどーでもよさにとてもどーでもよくなり、
『生きるだの死ぬだのなんて、どーでもいいか』と達観したのであった。
その日からというもの私は、ただただ腹が減ったら食い、眠くなったら眠り、
歩きたくなったら歩き、なんとなく見たつまらない映画に号泣し、腹が減ってうどん屋に入り器が馬鹿でかいだけの旨くないうどんを食って器を叩き割り店を飛び出した。
街のどこからか聞こえてきた歌に軽くステップを踏み、
「暇だからラッパでも吹くか」とつぶやきラッパを手にしたのであった。
そっから俺は始まったんじゃーっ!

要約すれば、あなたには広い意味での【ブルース】を歌ってほしいのさ。
【人】の全てを飲み込んだような歌を。
あなたの人生から否応なしに滲みでる【歌】。

おいらが死んだら葬式ん時、【歌】を歌ってくれないか。
おいらの死亡推定日をネットで調べたら2040年5月6日だってさ。
ずいぶん先の話しだけど、忘れないでねん!!

ヘラブナのいないとこにしよっと。