音楽監督たいほ!

「ぼくは音楽監督だ」と吹聴してまわってたら
なんだか
ぼくは逮捕されなければならない
世間さまはそれを望んでらっしゃる
という気持ちになってきた
「自称音楽監督、逮捕される!」

「自称=詐称」ではないのに役まわり的には一気に犯罪者
だいたい自己紹介なんてのは自称を並べたててるようなもんやろ!

さて自称音楽監督にふさわしい犯罪とは?
やっぱ
「自称音楽監督、薬物所持で捕まる」
某●室さん的なら
「自称音楽監督、架空出資話しを持ち掛け詐欺容疑で逮捕」
と言うたところ
が、
脳内麻薬が強烈過ぎてそれだけで至福のひと時を過ごせるおいらには薬物は必要ないし(一部のポテトチップスを除く)
口下手貧乏人なおいらは詐欺の才能ゼロ(もともとお金に縁がない)
今まで一度も人を殴ったこともない(殴られて鼻血ぶーは数回ある)
窃盗や万引きの類いはやらない(高校の頃、某店でかけてみたサングラスを外し忘れて店を出て海に向かったぜヤッホーという経験はある)
女装趣味はまだ開花していない(おいおいそれに女装は犯罪じゃないだろー?街の景観保護条令に抵触する可能性はあるにしても)
うーむ
自称音楽監督のぼくには、どうやらあなたの心を盗むくらいしか能がないようです
ただ今「あなた」の該当者を募集中!

おまえらも自分のことを「吹聴」してみろ
友達が「えっ、うそだ、…、ほんと、なの?」とギリギリで信じるくらいのネタがベスト。
「宝くじに当たって」は、すぐさま知らない親戚から電話が掛かってきます
「宇宙人にさらわれて」は「ふーん」の一言で終わります
おいらのギリギリはやっぱ芥川賞関係かなー
取るよ取るよ取ったと思たら蹴っちゃったよ馬鹿だねー、みたいな
さてこれを考察すると「取るよ」は願望の吹聴、「取ったよ」はその事実がなければ嘘の吹聴
「取ったと思たら蹴っちゃったよ」は嘘と願望の吹聴複合技
願望だけの吹聴ならあんまり罪がない
言いかえれば人生目標を言うてまわるうざい奴
(おまえさー黙って頑張っとけよ)
吹聴が吹聴でなくなった時、君はまた一つ夢を手に入れたことになるのだ
「吹聴」の新しい使い方
なりたい自分のイメージトレーニン
後々窮地に立たされる可能性はさておいて

「ぼくは芥川賞を蹴ってしまったのだよ
ま、その事実は文学界から綺麗に消し去られてしまっているがね」と言うと男はバーボンを一気に飲み干し、店を出た。

 
 
「自称芥川賞を蹴った男、飲み逃げで逮捕」。