@しんじゅくアジアの祭2009、第一歩目

ここ一週間くらいずっと悩んでた。
新宿アジアの祭でケグリが演奏するのだが、その時、踊ろうか?踊るまいか?
いや実はそうではなくてもっと根っこの問い「そもそも俺は踊れるのか?」
ぼくは「夏にあったイベントでダンスデビューを果たしたのだ」と言うてはいるが、それは純粋に踊りを見せるというよりもパフォーマンスの要素が強かった舞台。
ベテランダンサーに混じってだったので注目を一身に浴びるわけではなかったし。
今回はケグリの螺旋状に上がっていくサウンドに合わせてステージと客席の間のど真ん中で、ド派手な着物を着て激しく踊ろうと言うのだ、たった一人で。
ここ一週間、毎日会社でケグリに合わせて踊ってみた。
土に成り切って踊るのだぞ、蛙に成り切って踊るのだよ、と自分に言い聞かせながらドロドロピョンピョンと舞ってみるが、ほぼ全滅ダメだこりゃしょぼーん(*_*)。
昼、仕事しながら葛藤してた「踊れよ」「無理無理」「恥をかけ」「恥かきたくない」「勇気だろ」「無謀だろ」「下手な踊りやってケグリのみんなに迷惑かけたくね」胃が痛い。
ケグリの稽古に毎週通ってるがそこで一度も踊ったことはないし、気持ちはすっかり「やっぱ今日は止めとこう」になってた。
その選択は絶対に後悔すると知りつつも。

一日一生という言葉が浮かんだ。
一日を一生と思え!何かをやり残すな。今日死んでもいいくらい強烈に生きろ!
と思ってはみたが、なおさら胃が痛くなっただけ。

会場でFァンさんに恐る恐る聞いた「ケグリの演奏中にもし興にのったら踊っていいですか?」と。暗に「もし興にのれなかったら(ビビッたら)踊りませんが」と逃げ道を忍ばせつつ。
「ガンガン踊ってくれ!盛り上げてくれ」とFァンさん。
腹をくくった、これで踊らなきゃ男じゃねぇ
今までさんざん高慢ちきに言うてきたではないか「ケグリは俺のダンスが入って初めて完成するのじゃよ」と、よしっ!

「なぬーっ、もう次がケグリ?時間が30分早まっただってぇー、ひょえー心の準備がまったくできてねーよ」
今日はやっぱ踊らんとこ無理無理ヤーメた。

ケグリの「かえるの祈り」が始まった。
どんとどん
どんとどん
どんとどんとどんとどん♪
「えーいっ!こうなったらブーイングだろうが嘲笑だろうが煮るなり焼くなり好きにしろーっ!」
ぼくは、一歩踏み出した「俺は土だ蛙だ」と唱えながら。

いきなり自分で着物の裾を踏ん付けて絡まり四苦八苦、一気に土も蛙もどこかに飛んでった。
泣きたくなった。