アヒルの二

嘘です。
撫で肩で背がちっちゃいわりにはひょろりと長い首でピンクレディーの歌がうまくて「元の振り付けは私には過激過ぎますわ。」なんて言いながら自分でさらにもっと過激にアレンジた振り付けで「サウスポー」を腰を振り振り踊っていたキリンというミー役の女の子は、存在してなかったしケイ役の女の子もいなかった、
給食に色褪せた紅生姜がのった焼そばパンがでたことはなかったし、青カビみたいな緑色の青ノリのかかった焼そばパンがでたこともない。焼そばパンがでるような小学校だったら俺は間違いなくグレていただろう。
それは紅生姜や青のりの色や形態にかかわらずに、だ。
昨日俺は自分を発見した。
昨日じゃないけど、コロンブスアメリカを発見した。
と同時に、アメリカにいたインディアンはコロンブス様一行を発見したのである。
(昨日じゃないけど)
歴史は一枚の紙の一面を見ているにしかすぎない。我々の記憶は都合よく組み代えられるのと同じように歴史もまた組み代えられるのだ。