孤独な戦士

トランスだのテクノだのの、四つ打ちキックは、なんであんなに恥ずかしいんだ?
タメもツッコミもない厚顔無恥のジャストタイミング、音色ひとつ強弱ひとつさえ変わらないつまらなさ。
ドンが、ゥドーとタメ伸びすることはなく、ドンが、ンドッと跳ねることもない。
金物がルーズなルーチンで絡み異様なグルーブを産むこともない。
ドンドンドンは、まるで丼丼丼。
君たちは全自動牛丼製造マシンと化して吉野家で雇ってもらいなさい
オランダやドイツあたりの吉野家に。
目の前をテンポよく流れだした牛丼が七百を越えた頃、脈絡もなく幼稚園のお遊戯なみのキャッチーなメロディーが鳴り響いた、
そして俺の心は決壊した
まさにその時、火災報知機がけたたましく鳴りだした。
トランス、テクノは俺の敵。
和太鼓の「ドンドンドドン」も俺の敵。
日本には敵が多すぎる
孤独な戦士に、一時の休息もない