散乱する物語

部屋には膨大な本が散乱している。
音楽の本、絵本、科学の本、哲学の本、パソコンの本、小説、時代小説、エッセイ、戦争の本と平和の本、、
雑多で脈絡のない本の数々はそのまま俺の、とっちらかった頭ん中を表してる。
五百冊はあるだろう。
これらを一枚一枚ページを切ってバラバラにしてシャッフルしてテキトウに集め新たな五百冊の本を作る。
エーリッヒ・フロムの指摘した社会心理がインパールの白骨街道を歩きバロウズのお菓子の家に辿り着き超ひも理論にマカロニの茹で方を学び
吉良殿を捕まえて国境なき医師団に入団する子猫の物語を、読めば俺の言語野は破壊され、
俺の抱える人生の問題は、あらかた片付くだろう。
だがページを綴じるためのノリが固まって使えなくなっていて、それもできない。