「ηυФ〜юεζφー」

アフリカンパーカッションにのっけて、サックスを吹いてみた。
「ηυФ〜юεζφー」
文字にしたらこんな感じで。
もし君が「文字列の真ん中あたりがなんだかとてもエッチだ」と、感じたならば、
一度フロイトに診てもらったほうがいい。
 ω
 Ω

 ↑
では、これはな〜んだ?
…!
おいおい、それはないだろう!
まったく、君って奴は、困ったエロエロ人間だな。
ぼくは君の頭に浮かんだイメージを到底、文字にできそうに、ない。

マサイが飛び跳ね
ピグミーが手を叩き唄う
槍を担いだ人々の顔は、赤く白く黒く彩られ、ぐるぐると輪になって踊る。
真ん中で括り付けられて叫び狂うのは生け贄の豚だ。
果たしてアフリカに豚はいるのだろうか?
豚はいつも、日本人のイメージによる受難を浴びる。
「ブヒ〜っ」
まぁ、加害者のイメージが被害者の肉体にダメージを与えるには、
両者間でイメージを共有せねばならない。
「このブタ野郎っ」と言われたら「ブヒ〜っ」と怒らなければならない。
「このブタ野郎っ」
「そう呼ばれると私、なんだか照れますなぁ」
では、イメージによる動物虐待は難しい。
動物虐待の最たるものは?
「飼育」だろうか?
「屠殺」だろうか?
今日お家に帰ったら、お父さん、お母さんと話あってほしい。
虐待の輝かしき成果である、豚しゃぶでもみんなでつつきながら。
「ブヒブヒ〜っ」

生け贄は狂ったように叫ぶ
サックスという狂った声帯を震わせて。
「ηυФ〜юεζφー!」