無に響く歌

宇宙は、その大きさが実感できないくらいに、でかすぎる。
宇宙の年齢は、百何十億年だったか?百何十億光年だったか?
時間の単位さえよくわからない。
光のスピードは一秒間に地球を七周半進む。
俺たちは夜空を見上げ、ほんの少し過去の月を見る。
今見る火星は何日前だか何年前だか何十年前の火星。
あそこに輝く星は何十億年も昔の星ですと言われたら
「じゃあ、今現在の姿はどんなんじゃい??」と、つっこみたくなる。
遥か遠く輝く、すでに消滅して存在しないかもしれない星の光を見て何を思う。
ほんとはもうすでに星なんか一つもなくなっていて、
光というものが一縷もなく、
ただ暗黒だけが膨漠と広がっていたりして。
♪何にもない何にもないまったく何にもない〜♪
かまやつひろしの歌声だけが無に響く