原爆と原爆の図と丸木夫妻と美術館を支える人達

「原爆の図」の凄まじさ
人間が燃えている
人間が溶けている
服は焼け落ち丸裸、
ズルリと剥けた皮をぶら下げ水を求めてさまよい歩く
阿鼻叫喚と言うが、
ここには泣き叫ぶ人はいない
泣く心も叫ぶ気力も潰えた虚ろな幽鬼の群れ

これらの絵世界が現実であったこと
この絵以上の凄惨な光景がわすか六十数年前に在ったこと
今もなお後遺症で苦しんでいる方々がおられること

夫は妻を捨て、妻は夫を捨て、親は子を捨てなければならなかったという一文

とてつもない闇に心が呑まれそうになった

太鼓を打つ気力などすっかり無くなり
全てを放り出して逃げ帰りたくなった

太鼓を打った
目一杯打った
後半、膝が笑い
体が前に後ろにぐらつき倒れそうになった
太鼓を打ち続けた

打ち上げで、お客さん、スタッフ、年配の方、若い方、体の不自由な方、家族連れ、小さい子供、外国の人、
みんなで太鼓を叩いて大騒ぎした
みんなの明るい笑顔に力を戴いて帰路についた

原爆の図丸木美術館
〒355-0076 埼玉県東松山市下唐子1401
tel:0493-22-3266
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