@純情さん一人目

月曜の夜のお話し
仕事を終え高円寺に向かう
「楽や」というお店でyちゃんが歌うのだ
開店30分前に着いてしまったので、初めての高円寺純情商店街巡りをする。
坊主頭の男子中学生がラブレターを握りしめ電柱の影に隠れているかもしれない純情商店街
見渡す限りでは、純情なんていう小便臭いものはとっくの昔にゴミ箱ポイしたようなこ洒落た兄さん姉さんしかいない。
いつまでも純情なままで傷だらけな青年たちは今頃、無力無善寺あたりに集結していることだろう。
CD屋さんを見つけた。
場所が高円寺であるからして、その昔ジョンゾーンが訪れたかも知れない、
が、別になんの感慨もない。
彼のCDは一枚もなかった
これはちと悲しい
そーいえば銀座の山野楽器が店内改装した時に、あれほど品揃えが豊富だったゾーンのCDがそっくり消えてなくなってた。
「なぜゾーンの領域をなくしてしまったのだぁーっ!?」
ぼくは頭から湯気を立てて気の弱そうな店員に詰め寄ろうと一歩、足を踏み出したのだが、別にゾーンを好きなわけでもないことを思いだしてそのまま店を出た。
とても天気のいい土曜の昼下がり。
頭から湯気なんて出ねーしなヤカンじゃあるまいしw
そしてぼくは純情商店街のCD屋でなぜか鬼束ちひろを買って楽やに向かった。
楽やはテーブル一つに、カウンターの小さい店。
壁にはレゲエの神さまが笑ってらっしゃる。