@純情さん二人目

15日、月夜楽やの続き
yちゃんが歌う
まっ青なワンピース姿でアンプの上に乗り歌うさまは妖艶な女王様の、まるで君臨。
歌はソウルフルでブルージー、歌ってる内容は演歌っぽい湿っぽさが滲んでたりして、
とてーも濃ゆい。
バーボンとテキーラを足してドブロクで割ったような濃さといったらわかりやすいだろう。
いつかKプロからの帰り道で「私には歌しかないから」と言ってたが、
まさに歌うことでしか生きていけないという決意や覚悟が凄みとなって全身からほとばしまくってる。
「ぼくはダビンチ並の天才マルチ人間なんだ」とほざき、太鼓を打って笑われサックスを吹いて凍りつかれられダンスの音担当をやってはずっこけられたり、
さーてそろそろ芥川賞を獲りにいくかなーなどと夢想しているオール浅はかなぼくは
「それしかない人」の「それ」を目の当たりにするととても感動する「やっぱ本物はいいなー」と。
彼女みたいな本物がいるから、まがい物100%のぼくみたいな奴が生きてくる。
鶴が多ければ多いほど掃きだめが輝くのだ。
今日初めて歌ったという新曲のスコアを見せてもらった、複雑極まりないコードが恐ろしいほど細かく記されてる。
コルトレーンジャイアントステップス並の忙しさ。
このスコアを本番直前にサックスのSさんとギターのwさんに渡したのだという
「今日この新曲やりますよろしく」と。
なんなんだこのお二人は!
サックスのSさんは超有名アルトサックス奏者の某土岐さん真っ青の熱い演奏だったし、
ギターのwさんは超有名ギタリスト某カツミさん真っ青の粋な演奏だった。
その素晴らし過ぎる演奏は、本番直前に渡された複雑難解超絶技巧スコアを見ながらやったぶっつけ本番の結果だったってーっ?
一流ってやつはこーゆーことなのか!
トップミュージシャンの凄まじさに僕は腰を抜かした。
この三人でフジロックに出てくれないかね。
ソイルピンプに負けねーぞ!
楽やの素晴らしい夜をいつものヒゲソリ型ICレコーダーに録音させてもらった。
前日奇跡的に発見したマイクを接続して。
「録音したのネットで送るよー楽しかったよー」と帰りの電車ん中。
ヨダレを垂らしながら録音ほやほやのyちゃんトリオを聴くべく再生ボタンをポチっ。
「サー」
「ん?」
ポチっ
「サー」ホワイトノイズ
「…?ま、まさかねー」
ポチっ
「サー」ホワイトノイズ
「サー」ぼくの血の気が引く音
以下、15日の落書きにもどるw