@売れる喧嘩は売らなきゃ損々の四発目

「おまえは何者だ?なんぼのもんじゃい、おー?」とおっちゃんが俺に向かって凄む凄む
おっちゃんの頭ん中↓たぶん
『喧嘩を仲裁する者は喧嘩してる当事者よりも格が上ではなくてはならない(by仁義なき闘い)
なのになんだこのヘラヘラした若造は、コノヤローぶん殴ってやる!』
真っ赤な顔して
「おまえは何様のつもりだ、おー?」と聞いてきたから、ぼくはきっぱりと答えました。
「私は、通りすがりの者です」。
間違っても
「そこのアパートの者ですが、あがってお茶でも飲んでいきませんか?えぇこれも何かの縁ですから」などと言ってはならない。
「私は、単なる通りすがりの者です」
「なんだとー」
おっちゃんの体が一気に俺のほう向いた。
なんだか雲行きが怪しくなってきたなー思たその瞬間、
バタンブゥーン!
タクシー運ちゃんの逃げ足の早ぇーこと早ぇーこと
おまえさんはmkタクシーだったのかい?
って、思うくらい素早い動作でドア開け乗り込みブゥーン!
はい、さよーならー!
おっちゃんにはもう俺しか獲物がいません、
ぶっとい腕を振り上げて掴みかかってきた
すばやく後ずさりで逃げる。
このへんは森で遭遇した熊から逃げるのと同じように決して背中を見せてはならない
おっちゃんの動きを見ながら後ろずさり、
うっ、しまった後ろは踏み切りじゃないか
電車きたらヤバイなータイミングまずったらこのおっちゃん轢かれてしまいかねん。
まずいなー
下手に死なれるよりも一発殴って逃げるかなー
人を一度も殴ったことねーからどこ殴りゃいいのかわからんぞ、
どーしよー参ったなー(ノ><)ノ
するとおっちゃん突然に「おまえ田舎はどこだ?」と、きたもんだ。
「田舎は新潟です」と素直に答えると。
「俺も新潟だ」
(゜▽゜)
おー!これぞまさしく逆転満塁サヨナラホームラン
これはもう、冬に雪が降り積もる苦労を共有する新潟県人同士でなんとなく仲良くなり
「おうおうそうかそうか、おまえも大変なんだなー」
「いえいえおじさんこそいろいろ苦労されたんですね」
「まーお互いがんばろうや、この東京砂漠」とかなんとか言いながら握手してお別れかー!
もうそれ以外は考えられないぞ
逆立ちしたってうまくいくだろ、と思た