「ロゼ色の幻想の中に、リアルな城が見えた!」第二幕

京浜東北線にはまだ設けられてなかったと思うのですが、最近は女性専用車輌というものがありまして、文字通り女性専用男子禁制の大奥です。
はっきりと解りやすく言えば痴漢対策。
なんだなんだ!女性しか乗ってはいけないだとぉーっ!それは男性差別じゃないか!けしからん( ̄▽ ̄;)
と、憤り立ち上がった痴漢たちが、
もとい男たちが、女性専用車輌に無理矢理乗り込み抗議するという行動を起こし「あっ、ただ今、駅のホームで警備員と押し合いへし合い揉めてます」というニュースを見てぼくは、
あー、日本はとても平和だなと気付いたりするわけです。
さて、この女性専用車輌は先頭か最後尾に設けてあるのですが、問題はその隣の車輌。
深夜の女性専用車輌はさすがにそんなに混まない
ところが隣の車輌はぎゅうぎゅう。
内訳はだいたい決まって普通の男3割、酒臭い男6割、ゲロ臭い男3、4匹、で残りはラブホに行けなかったカップル3組、ラブホまで行くに達してない微妙な男女が5組くらい。
やはり女性は少ないのです、隣の車輌に行けばゆとりある女の園、大奥ですから。
が、しかし、
時には大奥車輌の存在を知らない田舎娘、あるいはニューヨーク帰りの帰国子女が一人ぼっちで子羊のごとくポツネンと酒臭い野郎どもでぎゅうぎゅうの車輌に迷い込んでしまってたりします。
そんな御婦人に対してオヤジ連中は「なんだよこの女は、隣の女性専用車輌にいけばその分だけこの車輌が空くのになー」と思ったり、
酒に酔った殿方なんぞ「なんだなんだ隣の快適な大奥ではなくて、わざわざこの満員車輌にいるということは、もしやあなたっ!それはつまり、お触りOKということなのですか?」
なんていうふうに考えてしまうオヤジが必ず出てくる。
そういうオヤジがピチピチミニスカ娘のお尻にタッチしたら最後、「この人痴漢よ」と叫ばれ手首をガッと掴まれ
周りのおやじどもの批難と嘲笑と好奇と安堵の入り交じった微妙な視線を浴びつつ次の停車駅で引きづり降ろされる。
すると体格のいい駅員さんがホームで待機していて駅長室に連れていかれた。
駅長室にいくと黒いスーツを着た目つきの鋭い男が座っていて
その隣の椅子に被害者のミニスカ娘がドカッと座り足をダラッと広げて煙草をプカーと吸い始めた。
なんだこの女の恥じらいのない態度は?こんな奴だと知ってたらお尻にタッチなどしなかったというのに。
いやいや待て待て待てー、俺は1ミクロンも触ってないじゃないか。
自らすすんで濡れ衣を着てどうするのだ。