4月1日〜4月12日

4月1日
Kムラからメールがきた。
「辞表が受理されたので4月いっぱいでT水を辞めてボランティアに行く」。
寝耳に水とはこのことだ。
Kムラから、辞める辞めないなどという話しは今まで一言も聞いちゃいなかった。
だが、どうやらエイプリルフールというわけでもないらしい。
3月11日14時46分から始まった凄まじい出来事の連鎖のなか、人生をガラっと変えなきゃ呼吸することすら難しいと感じてる奴が他にもこうしていることは、いやはやまったく心強いばかりだ。

4月10日
高円寺の原発やめろ!デモの打ち上げで焼肉安安にゾロゾロと入ったその時にぼくの携帯に速報ニュース飛び込んだ。
「えーっとみなさん!ただいま臨時ニュースが入りましたので読み上げます!東京都知事選、石原慎太郎当確。」
一同がっくり。
今日のデモの盛り上がりから、もしかしたらもしかするんじゃね?と女子高生のパンツなみにチラチラと思ってはいたのだが、開票わずか数分?で圧倒的勝利を飾った候補者唯一の原発推進者の石原慎太郎78才  特技  物忘れ。
首都東京都民は何をもって石原慎太郎を選ぶのかぼくにはまったくわからない。
石原銀行と呼ばれる新東京銀行の闇や石原ファミリーへの優遇問題はもちろんのこと、もっと生活に直結した問題をあげるならば都民の台所である築地市場の予定移転先の豊洲埠頭は東京ガスの工場跡地で土壌汚染が甚だしい超猛毒地帯でっせ!(ベンゼンは国の基準値の1500倍の汚染度)
んん?
どうせ汚染されてる地なんだからさ、持って行き場が見つからない福島の学校校庭の高レベル汚染土を豊洲に持ってきて地下に埋めたらいいんじゃね?その上に築地市場をもってきたらいい。
これならば、現築地市場の地下に埋まっている第五福竜丸の原爆マグロから校庭放射能土への業務引き継ぎができるというものだ。
そして、「都民の台所は常に放射線を浴び続ける」という東京の伝統は見事無事に受け継げられましたとさチャンチャン。
これこそまさに原発推進者の首都知事の面目躍如というものだ。

震災のこと原発のこと今後どう生きるか?などなどをみんなで真剣に話しあった、こっそり持ち込んだマッコリを飲みながら。
こっそりマッコリでニッコリ!
だってさー梨マッコリや桃マッコリなどというわけわからんマッコリはあれど「ただのマッコリ」を置いていない店のほうが悪いんじゃ。

西へ行く者、東へ行く者、踏みとどまる者、海を渡る者。
震災と原発が東京の俺たちにもたらしたものは離散かもしれないが、それはより自分らしく生きるための旅立ちで、それはそれでいいのだ乾杯!
親しい人を津波にさらわれた胸がつぶれるような思いの別離とは違うのだから。

4月12日
aシタバちゃんとその仲間たちが主催する震災チャリティーライブに行くby蒲田の銭湯。
石巻帰りのYスケとKオリンの笑顔にホッとした。
Gイチの歌とギターがとても優しく銭湯に響いた。
東北の哀しみを全て受け止めたかのような魂のこもったまごめの太鼓。
ラストのaシタバちゃんの歌にみんな子供のような笑顔になり手を叩き歌いあった。
改めて歌の力を信じることができた夜、上を向いて歩こう
東北にボランティアさんたちをマッサージするというボランティアで行くという女性に会った。
なかなか素敵な発想じゃん!
ボランティアのみなさんの笑顔が哀しみにくれる地を少しずつ少しずつ明るくしてゆく。