5月5日 その壱

朝起きると村長が朝めしを作っていてくれた。
鍋で炊かれた銀しゃり白米しかも魚沼コシヒカリ、東北の電気水道のない地でぼくの田舎で作られた米を食べる不思議。
ちなみに新潟県コシヒカリは6年前に県下一斉に品種をチェンジしてかつてのコシヒカリとは別物の「コシヒカリBL」(いもち病に強くなった)になってます。
そのことを消費者のみなさんはあんましご存知ないようなので、この場を借りて新潟県の米農家を代表してアナウンスします!
「新潟米はいつの間にやらコシヒカリBL!イエィっ!」
新潟県の連中が「ニューコシヒカリにしたよ」と積極的にアナウンスしないのはぼくが思うに、かなり味が落ちてしまったからかなー?
六年前初めてBLの新米を食べたとき随分ガッカリしたことを今でもまるで六年前のことのように覚えてる。
とか言うと、なんとなくコシヒカリマフィアにマークされそうな気もしないでもないので言わないでおくけどさ。
魚沼コシヒカリは、現地で他の地域のコシヒカリを混ぜて水増ししとると聞いたことがあるようなないような、とここで言うたら、それこそぼくは消さるかもしれないので言わんとこー。

自然農法の福岡さんや奇跡のりんごの木村さんを熱っぽく語る村長は、このコシヒカリBLを「これはもはや米ではない、別ものだ」とずばり批評してた。ぼくは「お主なかなかやるのう」と思うたよ。
それにしても、体がジャパニーズよりワンサイズ大きいMークの食いっぷりは実に気持ちがいいぜ。さあさあ、たーんとお食べ!

Mークにナビゲートしてもらいながら
Sンノスケ号で宮古市の南隣の山田町に向かった。
峠を下って目にした町…
瓦礫のないところは家の土台でしかなくて、かろうじて点在してる家の壁には「解体OK」の赤い文字。出来損ないの飴ん棒のような鉄骨群はかつてのスーパーだろうか。
完全に思考停止した頭に山田町壊滅という言葉だけが蘇った。