ふくしま集団疎開裁判、文科省前&官邸前抗議行動に参加してきた!

文科省に着き正門がどこだかわからずにウロウロしてたら何やらそれらしき準備をしている人たちを見つけた。
「ふくしま集団疎開裁判の抗議行動はこちらですか?」と尋ねると、みなさん優しく穏やかな表情で「そうです」と答えてくれた。
裁判関係特有の難しくてお硬い漢字そのままのお硬い感じの方々だったら?とか、
眉間にシワを寄せて「断固粉砕!」とか「総括!」とか「自己批判せよ!」とか叫ぶような人たちだったら?とか抜群の妄想力で妄想してたぼくは、内心ほっとした。
「命を守れ」ということを主張するのは、なんら特別な考えでなくてまさに当たり前のことで、子を守りたいという当たり前の親や当たり前の生活者が声を上げている。
だからこそこの運動には力があるんだと思う。

「新潟から応援に来ました。首都圏反原発連合さんとの連携を考えていただけませんか?」と言ったらすぐに「メールをくれた方?」と気づいてくれたので話は早い、
ぼくはここぞとばかりに
「今度、官邸前デモの主催者である首都圏反原発連合が野田首相に会って直接要求を突きつける機会があります。その要求は
1.大飯原発の再稼動を中止すること。
2.現在検査で停止中の全ての原発の再稼動をさせないこと。
3.国策としての原子力政策を全原発廃炉の政策へと転換すること。
4.原子力規制委員会の人事案の白紙撤回。
の4つなのですが、これに付け加えて『一刻もはやく福島の子供たちの疎開をさせること』を要求してもらいたい。
差し迫った待ったなしの問題なのでできればトップ項目で要求してもらいたいのです。
そうなれば、福島の子供たちの疎開という問題に一気に全世界の注目が集まります。
それは必ず仙台高裁の勇気ある決断につながると思うのです。」
と言ったら、おおいに賛成してくださり「首都圏反原発連合さんとは現時点で繋がりはないのですが、ぜひそのことを今日これからマイクを通して榎本さんがアピールしてください」と返されて、ぼくの蚤の心蔵がバクバクした。

文科省前で大地を力強く踏みしめる福島の踊りから始まり、
郡山市の市長は、自分のお孫さんを避難させておきながら市民には大丈夫と言い被曝を強要させている」という話。
「福島の小学校には、文科省がいちゃもんをつけて不採用になった正しい数値のモニタリングポストと、低い数値に改ざんされてる文科省のモニタリングポストの二つが並んでいる。」という話。
郡山市のほとんどがチェルノブイリの避難区分でいう避難義務、避難権利区域に相当する汚染度である」という話。
「検査した福島の子供たちの35%に甲状腺の異常が見つかった。これはチェルノブイリのときの0.05%とは桁違いに多く、あまりにも深刻な状況である」という話。
「山下俊一が各医療機関に通達した「健康被害を心配する子供のセカンドオピニオンを受けさせるな!おれたちが言う「大丈夫。心配ない」という言葉を信じさせろ(意味的にはそういうこと)」と言う話。

あれこれとネットで勉強してだいたいのことを知ってはいたが、こうして文科省の真正面という場所で被曝させられている福島の当事者の生の声で改めて、文科省、政府、福島県郡山市の嘘やごまかしによる殺人行為を聞かされて、ぼくは叫びたくなった。
「人の命をなんやと思うてるんや!」ぼくが原発事故以来ずっと叫び続けていることはこの一言に尽きる。

拡声器のマイクを渡された。
「新潟の魚沼市からきました。文科省に対して二つ三つ言う前に、先ほど福島県知事の話が出ましたのでそちらから。
新潟県は福島から避難されている方を大勢受け入れています。今、原子力村や東電と最前線で闘っている泉田県知事の掛け声のもと新潟県は、福島から避難されている方、自主避難されている方に対して新潟県が家や部屋を借り上げて無料で提供する形で生活補償をおこなっています。
その補償を福島県知事はなんとこともあろうか「打ち切ってくれ」と言ってきたのです。(もちろん新潟県は即刻突っぱねました)
福島県知事は福島県民を守っているのか?脅かしているのか?いったい何をしたいんだ!佐藤雄平は一刻も早く福島県知事を辞めていただきたい!」
そして、ぼくがここにいる動機である「首都圏反原発連合が野田首相に直接突きつける要求に『一刻も早く福島の子供たちの疎開させること』をトップ項目で付け加えてほしいという思いを言いました。
続いて
「命の価値が途方もなく軽かったあの太平洋戦争のときでさえ子どもたちを守るべく集団疎開させたというのに、今の日本は疎開させるどころじゃなく逆に子供たちに被曝を強要させている。ぼくはわからない、本当にこの国がわからないんです。
この抗議行動の最中に、その文科省のドアから出て家路につく役人数人を見ていました。こちらを一瞥し帰る人。唇をへの字にして帰る人。硬い表情でそそくさと帰る人。文科省の中にも良心が痛んでいる人が大勢いると思う。
子供を守る立場の文科省がまったく逆のこと、子供の命と健康を脅かしているのだから。
今硬い表情で出ていった数人のつぶやきが聞こえます。「だって小さな歯車でしかない私が、何か言ったところで何も変わらないよ」「もし国や省を批判するようなことを意見したら、ぼくの立場はどうなるのさ?」
ぼくはあなたがたに言いたい。
たった一つだけ考えを変えてくれたらいいんです。福島の子供たちを知らない他人の子だと思わずに、自分の子供だと考えてください。
我が子が今こうしている間にも24時間四六時中被曝させられ続けていると考えるだけで、いま一刻も早く何をすべきかが一発で見えてくる。
福島の子供たちを我が子だと考えてください。たった一つ、そう考えてくれるだけでいい。」

それからみんなで、ふくしま集団疎開裁判のポスターや横断幕を掲げてビラを配り声を上げながら官邸前に移動した。
首都圏反原発連合が段どっているマイクアピールの場でぼくたちの代表者Yさんが、
福島の子供たちの厳しい状況を訴え、国や県の殺人行為とも言える狂った暴力を暴露した。
凄まじいばかりのYさんの迫力を真正面で受け止めてた群集から「そうだ!」という大声がいくつもあがり、応援の拍手が嵐のように巻き起こった。
原発問題イコール命の問題であることをみんなわかっている。
群集から湧き上がる力を目の当たりにしてぼくは確信した、脱原発、再稼働反対と同じくらい大きな声でいやもっと大きな声で「子供たちを疎開させろ」と官邸前に大声で響き、それが実現される日がくることを。

忙しい最中で直に話せる状況ではなかったが、首都圏反原発連合さんにふくしま集団疎開裁判の存在と意味をわかってもらえただろう。ますますチャンスが広がったというわけで嬉しい限りだ。

ぼくたちは官邸前を後にして国会前の交差点でマイクアピールした。
すぐさま機動隊が大勢やってきて「この場所でマイクアピールはやめろ」と言ってきた。
「ここは公の歩道だ。警察がやめろと命令することはできないだろう」とSくんが強く主張したら機動隊「やめてくれとお願いしてるのです」だってさ。
ぼくたちのすぐ前にズラっと大勢横並び、仁王立ちしてこっちを睨みつけながらイケシャーシャーと「命令でなくお願いしてる」ときたもんだ。
ここは笑うとこだよなーと声を上げ笑いたくなったけど、目の前にいる機動隊員はなにも敵でも馬鹿にする相手でもなくて
「お仕事ご苦労様です。そんなに無表情を装わないでリラックスして仕事するといいよ。ここにいる人たちは皆あなたとあなたの家族の命も大事に思ってんだからさ」と心の内で思った。

おっかない顔して睨みつける機動隊の胸ポケットに、微笑みながら紫陽花を!

経産省前にいき大勢で活きのいいシュプレヒコールを叫んでいたら肩を叩かれた。
振り向くとmモちゃんがいつもの穏やかな笑顔で立っていた。
ずいぶん久しぶりの再会なのだが、同じ道を同じ方向に歩いているから言葉や思いが時を越えてすぐ繋がる。
mモちゃんは福島事故のずっとずっと前から六ヶ所再処理工場や上関原発の反対運動に携わっていて、この道の大先輩だけど、まったく虚栄心がゼロというか、新参者のぼくの浅はかな意見も本気になって聞いてくれる女神のような人だ。

それから、これまた久しぶりにPペさんに声をかけられた。相変わらず日に焼けているw。
二人で差し入れにいただいた鶏肉を骨までも噛み砕きその髄まで貪った。
まさに、生きてるよなー俺たちって感じで。
ぼくはいつもヒョウヒョウとしたPペさんの大ファンなのです。

一緒にポスターを持ってくれたSさんといろんな話をした。
郡山の親戚やかつて遊んだという郡山の自然を思うSさんの気持ちにグっときた。
命を守るという至上命題にぼくたちの話はいつまでも尽きることなく、その思いはどこまでも消えることなく。


☆☆みなみなさま!ふくしま集団疎開裁判の応援をよろしくお願いします!☆☆
あなたの友達にこの問題を紹介してください。命が第一というならば真っ先にやらなければならないことであることを知らせてください。
一人一人が陪審員となり判決と判決理由をコメントできます。ぜひ参加してください!
署名も近々始まる予定です!


子どもたちが被曝をさせられ続けてもう一年半ちかく、一刻もはやく安全な地へ疎開させなくては命が脅かされます。
福島の子どもを我が子のように考えてください思ってください感じてください!
「ふくしま集団疎開裁判」
http://fukusima-sokai.blogspot.jp/
一緒に応援してくれる方、大々歓迎です!いつでも気軽にぼくに連絡してくださいなー!
おもしろい作戦いろいろ考えていきましょう!